東京ルミナスピラー
「離せよ馬鹿野郎! 俺だってな、信じたくないから言えなかったんだよ! あの時、灯が化け物に変わって……舞桜様が食われて! 何が何だかわからないうちに廊下まで吹っ飛ばされてよ! 信じられるかよ。信じられねぇのはお前だけじゃないんだよ馬鹿野郎!」


宗司にとっても、化け物が灯りなのだという答えは聞きたくなかったのだろう。


俺に怒りをぶつけると同時に、その目からは悲しみの涙が零れ落ちていた。


「吹雪さんも……知っていたんですか?」


「私には……イーグルアイがあるからね。知りたくないことも知ってしまうもんさ。私だって救えるなら救いたかったけど……」


だけど、どうして灯は突然怪物なんかに。


ソウルウェポンに選ばれなければ鬼になると聞いたけど、灯はソウルウェポンを手に入れることが出来たはずだ。


いや、あれは鬼ですらないけれども。


「夕蘭、お前もか」


「私は……言ったでしょ? 灯じゃないかって、あのホテルでさ。私達は拐われて、あの場所で人体実験をされていたんだよ。でも、注射を打たれただけで終わったけどね」


確かに夕蘭は、灯じゃないかと言っていた。


それを否定したのは……俺だ。
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