30歳のクリスマスソング
「先輩、もう上がりませんか?今日はイブっすよ」
「ああ…分かった」
「こんなとこ誰も入らないですって。」
「あーあ…また今年もデートすっぽかしっすよ。」


年配らしき男に愚痴(ぐち)(こぼ)す若そうな男。



「そりゃあフラれるな…残念だ。」
「いい気味って思ってるでしょ?」
「ああ…俺と独身連合でも作るか?」
「いいです!」


 それからガチャガチャとドアを閉める音がしたかと思うと最後に『カチャン』とドアの鍵を閉めたような音が静寂なイブの夜の教会内で響いた。


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