翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?

「来て、ここに……」

「ちゃんといるよ」

うわごとみたいにそう言うけど、ずっとピッタリくっついたままだよ翔ちゃん。


不安で人肌が恋しい気持ちはすっごくわかるけど、あの頃と違ってドキドキはもう限界。できればもう、解放して欲しい。

「もっとちゃんと」

「わ!」

「こっちに」

うそ。

腰に回した手が、
……せ、せ、制服のなかに。


「待って、ストップ!」


弾けてしまいそうなくらい熱くてなめらかな手の感触が、腰から背中へ滑るように移動する。


恥ずかしくって目をギュッとつぶったら、
さらに抱きしめられて、身体中が痺れるくらい熱くなった。


ど、ど、ど、ど!
どーしよ━!!!!
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