翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?
でも有頂天な気持ちのままでもいられない。だって……。
「なっちゃんあのね、ほんとは全部の休み時間A組に行きたいんだけど……逆に行きづらくなったんだ」
「もしかして、奥寺さんのこと気にしてるの?」
その通りだった。
実は、岡崎君の話を聞いてから、奥寺さんの挑発的なあの目が忘れられないでいた。
何様目線なのよって思われるかもしれないけど、あの時の彼女の気持ちを考えると、この胸の痛みをはぐらかすことがどうしてもできなかった。