翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?

「美緒が気にすることないよ。
あんたがズルしたわけでもないし彼女は宮辺にしっかりフラれてるんだし。
あのときの宮辺はちょっと男らしかったしね。それに彼女の前にすごい強者が現れたの!」


あまり感情を出さないなっちゃんの目に、一瞬力がこもった。

「強者って?」

「あれ?美緒と同じクラスじゃなかった?
茶髪のふわふわ君」

「もしかして岡崎君のこと?なんでなっちゃんが彼を知ってんの?」

「彼、今うちの女子の間でちょっとしたヒーローだよ?もうキャーキャーなの!」

「岡崎君が?いつも眠そうな子が?」

あっ、失礼なこと言っちゃった。


「うん、公開失恋して泣きながら教室を飛び出した彼女の前にまさに王子様が現れた感じだったあれは。あっ、ごめんもう時間だ。今度ゆっくり話すね!」

「えっ、ここで終了?」


なっちゃんは手を振ると急ぎ足で行ってしまった。


岡崎君がヒーローで、王子様ってどういう意味だろう。
奥寺さんは大丈夫って?
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