翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?
「さっきから叫んでばっかじゃん」
「直は無しでしょ!直は!」
「裾からちょっと手が触れただけじゃん?
それに服の上からとかって、そろそろ卒業でしょ。でもTシャツって結構無防備な。あれ、ん?……あれ?」
もっかい、確認の、むぎゅ。
「翔ちゃん!遊ばないで。お、お願い!」
「俺、前にもこうした?」
「それは……」
知ってると思った。温度も、感触も。
「したんだ?」
「した、かなぁ?」
美緒は嘘をつくのもはぐらかすのも、ほんとにへたくそ。