翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?
「学校、一緒にいく?」
そう言われて今までならしっぽを振って喜んでたんだけど。
「ううん、たぶんギリギリになるから……先に行っていいよ」
そう、言えたんだ。
「わかった。まだあんま無理すんなよ」
「うん」
翔ちゃんが行ってしまったら私は夢から醒めて。
みっともないくらいすぐに翔ちゃんが恋しくなって、やっぱり涙があふれてしまった。
恋心に気づいたときにはもう失恋してるなんて、鈍感すぎて笑い話しにもならないよ。