パリへ追いかけてまで
大学時代の同窓生の 池谷さんが、斉藤さんの事務所で、働き始める。

池谷さんは、大学時代にコンクールで受賞もしてるから、亮も頑張らないとと思っている。

あまりにも 意識しすぎているので、

この前
「ねぇ、亮。 
池谷さんってスゴイ設計士さんなの?」

「うん。アイツは大学時代に2つコンクールで受賞してるしな!」


「ふ〜ん。 亮! 
最初の頃のコンクールの貝殻のホールデザインは、人のマネはしない自分だけのデザインでって
言ってたよね〜

誰と一緒に働いても、亮は亮のデザインで勝負だよ!
これは、料理の世界でも同じだから、
自分らしさが無くなったら、おしまいよ!」

「あ! 本当だな。 
俺、アイツに負けたくないとか思ってたけど、
建築デザインは、創造性が大切だもんな。 
他の建築家の良いデザインを認めてこそ
向上する努力があるんだもんなぁ〜

萌、ありがとう。俺、空回りしてたんだな。」


「うん。何となくそう感じたから…
亮は、亮で良いの。 
人のマネは必要ない!」


「ありがとう。池谷も努力してるヤツだからさ…
俺も俺で努力するな。 マネは必要ない!」

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