ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
淡々と当たり前のことを話されて、1文字もメモできずに終わってしまった。



「それだけ⁉ オススメの化粧水とかクリームとかはないの⁉」

「ない。俺はあまり色々塗りたくると逆に荒れるから、最低限保湿するだけ」



えええ! シンプルすぎない⁉

私なんか、化粧水から乳液、クリーム、あと美容液まで塗ってるのに!



「元から肌荒れしないタイプなんじゃない?」

「いや。中学の頃は肌荒れしてて、顔中ニキビだらけだった」



うっそぉ! この綺麗な顔面にたくさん⁉
信じられない……。

きっと跡にならなかったんだな。



「今も時々できるけど、昔ほど多くはないかな」

「跡にならないだけでも羨ましいよぉ」

「近いって……ジロジロ見んな」



透明感のある彼の肌をまじまじと見つめる。

カメラのフィルターなんていらないぐらい輝いてる……!

はぁ……なんて美しいの。



「あ、それで青石先輩と水沢くんとはどうやって仲良くなったの?」

「青石先輩は水沢くんから紹介してもらったんだよ。そんなに気になるの?」

「そりゃあ。だって、昔はあまり友達いなかったって言ってたから」
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