ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「……何?」



視線に気づいた彼が戸惑った様子で口を開いた。



「肌が綺麗だなぁって。どんなケアしてるの?」

「別に何も」

「ええ〜っ、教えてよ〜」

「本当だって。特別なことは何もしてない」



スパッと言い切った詩恩。


いやいやいや、何もしてないわけじゃないでしょう。

それだと自然治癒力だけで維持してることになるし。



「ならさ! 青石先輩と水沢くんとはいつから仲良くなったの? クラスも学年も違うよね?」

「あぁもうわかったから。教えるから早くこのページやって」

「はーい」



しつこく攻めた結果、全部答えてくれるらしい。

ウキウキで残りの問題を解いた。



「それで、美肌の秘訣というのは……?」



お行儀よく座り直し、返答を待つ。

手にはメモアプリを開いたスマホ。


頭の良さと顔立ちは圧倒的に負けてる分、美意識では負けたくない!

事細かく聞き出して、詩恩よりも綺麗になってやるんだから!



「秘訣もなにも、本当にないんだけど……。しいて言うなら、規則正しい生活と食生活。あと、明莉はしてるかはわからないけど、極力化粧はしない。日焼け止めとか塗ったらちゃんと落とす。以上」
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