ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「趣味も知的なんだね~! さっすが~!」

「……そのキャバ嬢みたいな話し方やめてくれる?」



と、期待したのもつかの間、険しい顔で溜め息をつかれしまった。



「ご、ごめん……」

「あと、歩きにくいからもう少し離れて」

「……はい」



回していた腕をそっと放す。


くっ、少しわざとらしかったか。
でもまだ最終兵器が残っている……!



アクセサリー屋さんに入った私達。

オレンジ色の花の形をしたイヤリングを手に取り、耳に当ててみる。


可愛い〜! 夏にピッタリだ~!
お値段もお手頃だし、買おうかな〜。



「ねぇ、し……おん?」



詩恩に感想を聞こうと振り返ると、彼は頭にヘアピンを当てて鏡を見ていた。

えっ、ちょっと待って。ここ女物のアクセサリー屋さんだよ?
っていうか、男子なのにヘアピンつけるの⁉



「ん? 呼んだ?」

「そっ、それ……」



彼が手に持っている、地球モチーフがついたヘアピンを指さす。



「あぁ、買おうかなって見てたところ。そっちは?」

「あっ……私もこれ買おうかなぁって……似合う?」
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