異世界転生したから、楽しくスローライフを送りたい!!
家族と顔を合わせたこの日は、領主の方のお屋敷でお兄様たちとゆっくり過ごした。
カインお兄様は、騎士としての教育も残り一年なので、来年にはお屋敷に戻ってきてこの領地の騎士団にまずは平の騎士として入団予定だという。
ちなみに、辺境伯領の騎士団団長はお父様だけれど、実働部隊である騎士のトップの副団長は、なんとお母様である。

綺麗な見た目で、大剣を振るうお母様はものすごく凛々しくて、この世にもギャップ萌えが存在しそうなことに身震いしたのは言うまでもない。
もちろん、内心でなので表面には出していない。
六歳だけれど、中身はアラサーなのでそこは出来ていると信じたい!

お母様とカインお兄様との刃を潰した模造刀での、剣戟は大迫力だった。
セインお兄様も騎士学校だけれど、二人とは扱うものが違うのだという。
セインお兄様は飛び道具、弓が得意だし、槍術が得意なのだという。
大剣を振るうほどの腕力は俺には無い、とはセインお兄様の言葉。

えぇ……。じゃあ、あんなにスリムなお母様はどこにその腕力を隠しておいでなのか?
ますますお母様に関する不思議が増えた。

さて、そんなやり取りの後は昼食を頂いて、お父様とこの国の成り立ちや、仕組みなんかをザックリと説明してもらった。
国の成り立ちは、絵本があって読んでもらったよ。
まさか、お膝に抱っこで絵本を読まれる日が来るとは……。
中身アラサーだけれど、私は六歳の幼女。お子様なのよと、必死で恥ずかしさを落ち着けたのは言うまでもない。

だって、お父様だって前世で言ったら、海外のイケオジ俳優さんばりの美形ですよ?!
ここで暮らすには、美形耐性が必要ですよ。
距離、距離を下さい!!

そんなこんなで、家族平和に暮らしましたが、夕方にはお兄様達は騎士学校へと戻っていきました。

そして、お父様と過ごしている間にお母様が大量の服を購入していました。
お部屋のクローゼットがいっぱいで、ちょっとびっくりしたけれど、楽しそうなお母様を見たらなにも言えませんでした。

フレンドリーな優しいお兄様達に、次に会えるのはいつかは分からないけれど楽しみです。
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