バイト会長の奮闘日記
何がイケるのか理解できていない私を、ママはがっしりとホールドする。
「エレナちゃん、もうアルバイト終わりよね。少し手伝ってもらうわ!」
そう言うとママは、私をメイク室に連れてきた。
中には女の人がいて、突然やってきたママと私に驚いていた。
「この子を表に出せるようにしてちょうだい!」
「「えっ!?」」
ママの言葉に、私も女の人もびっくり。
「エレナちゃん、本当にごめんなさい。今人手が足りなくて猫の手も借りたいくらいなの。今日だけ手伝って! お願い! 説明は後でするから! じゃあ真美、頼んだわよ!」
ママは早口にそう言って、せかせかとメイク室を出ていった。
残された私と女の人ー真美さんーは顔を見合わせた。