綺桜の舞う
俺はやっぱりいつも通り2人分作ってしまう。
しかも叶奏に合わせて胃に優しいもの。
挙げ句、昼飯まで。


俺はいつも通りのルーティーンを叶奏なしでこなして、家を出る前にメッセージを送る。


『朝と昼の分作っといたから、動けそうなら昼間は俺の部屋で過ごして。
今日は9時ぐらいに帰る』


これでなんとなく、言いたいことを察してくれるだろうと、願って部屋を出る。
いつも通りバイクに乗って登校。
学校に着いたらいつも通り授業受けて、昼は伊織と陽向と。
帰りは倉庫寄って。
いつもより長めに滞在。


「叶奏ちゃん大丈夫?」
「どうだろ。一応叶奏から俺の部屋にいるって連絡来てたから飯は食ってると思う」
「ほんっと、心配そうな顔してんね?
変わったな〜」
「……何が」


伊織はいつもの席に座ってニヤニヤとそんなことを呟く。
陽向はいつも通り俺の隣で眠たそうだし。
夕はそろそろ真面目に勉強する、と何故か奥で勉強している。
家ですればいいのに。
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