綺桜の舞う
陽向はにっこり笑う、後ろから出てきたのは伊織と雪兎。
伊織の手にはコンビニの袋、めっちゃ酒。


「……余計なお世話」
「素直じゃないね?
僕知ってるよ〜?みーにゃんは叶奏ちゃんのこと大好きだもんね」


陽向はにっこにこで俺にムギュッと抱きついてくる。
無駄なあざとさは彼女に提供してやれ。


「んで、湊、身体の調子は?」
「いや、別に。普通」
「んーそ。ならいいや。一応な」


伊織はそういうとコンビニの袋から酒を取り出す。


「俺も貰ってい?」
「ユッキー、カシスのチューハイ好きって蛍ちゃんに聞いたんだけどそれでいい?」
「だいぶ嬉しい」


くつろぎモードの2人。
どうやら帰る気はないらしい。


「……ったく」
「あ、今日泊まってくから。
湊は俺らのこと気にしないで寝なね」
「あぁ、わかってんよ」


そして2人はひっそり宴会を始めて、陽向は動こうとしないから俺は陽向の身体を支えたまま起き上がる。
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