綺桜の舞う
「あ、みーにゃん腹筋強い」
「陽向が軽いんだって」
「叶奏ちゃんとどっちが軽い?」
「叶奏。あいつはつくべきとこ以外はマイナスだから」
「あら〜可愛いね」


何が可愛いんだ。
陽向は嬉しそうに俺から離れて2人の酒飲みに近づく。


「ユッキー、僕に一口頂戴」
「ん?陽向チューハイ好きだっけ?」
「んー……沙彩ちゃんがチューハイ好きだから。
飲んでたら一口頂戴って言ってくるのが可愛くて飲むようになった」


そ、と言って、缶を差し出す雪兎。
どうやら仲直りはしたらしい、一応。


「美味しい?」
「うん、普通」


陽向はそう言って俺の隣に戻ってくる。


「みーにゃん」
「ん?」
「僕たち来て、ちょっとくらい嬉しいでしょ」


ニコニコと、嬉しそうな笑顔を向けて、俺の顔を覗き込む。



「……まぁ」


感謝はしてる。すごく。
多分1人だったら、今日は寝れなかっただろうから。


「じゃあ今日は僕が添い寝してあげるね」
「……別にいらないけど」


陽向はそう言って俺のベッドにダイブした。
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