ヤマジ君の…ヒミツ★
「ん?」


そんなあたしの様子に工藤聡史は首を傾げる。


そしてもう一度尋ねた。


「なぁ、ヤマジ知らん?」



――知ってる。


知ってるともさ!


だけどまさかホントのことなんて言えるはずもない。


今まさにこのドアの向こうで、大釜先生となさっている最中だなんて!!


あ……だめ。

あたしは男三人の修羅場を想像して眩暈を覚えた。
(ほんとはちょっと興味あるけど……)



「し……知らない」


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