【完】今夜も愛してあげる。







カフェを出て少し歩くと彼の車が停まっていて、助手席のドアを開けられた。

無言で乗れって言ってる……はぁ、拒否権はないのか。


こんなに早く帰るなら家出とは言わないよ。


私が乗ったのを確認したら車が静かに動き出す。




彼の車には何回か乗ったことがある。ドライブデートや遠出する時に、私が退屈にならないように音楽掛けてくれたり適度に話を振ってくれてた。



けど今は、横顔を見るだけで怒ってるのが伝わってきてとても話しかけられる感じじゃない。


心配かけたのは悪かったけど、私だってまだ怒ってるんですからね。


……そういえば、この人が怒ったところを見たことがなかった。


湊叶さんが疲れて帰ってきても料理を作っていなかったこともあったし、寝てたこともある。


どうにか頑張って作った料理は壊滅的に不味い上に、クレカで好きなものをを買いまくった。



でも、彼は決して怒ったり苛立ったりするどころか、ご飯ができるまで毛布を掛けて寝かせてくれて、不味い料理を残さず食べ、「俺のために作ってくれたの?嬉しい。ありがとう」と優しく頭を撫でてくれる。


相当甘やかされてたと言う事を痛感した。






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