夢みたもの
『居座らないで下さい』
ユーリが崇さんに向かってノートを差し出したけれど、崇さんは「まぁまぁ」と微笑んで受け流し、目の前のピアノを指差した。
「悠里、せっかくなんだから、何か弾いてあげれば?」
「この店は、オーナーの趣味で良いピアノを置いてるんだ。調律もしっかりされてるから 他で聴くより良い音だよ?」
「へぇ・・・」
説明を受けて、あたしが興味深くピアノに視線を送ると、崇さんはユーリに笑いかけた。
「ほら悠里、期待に応えないと?」
穏やかに微笑む崇さんに、ユーリは小さなため息を返すと、テーブルの上に置いてあった楽譜を持ってピアノに向かって行く。
その後ろ姿を見つめながら、崇さんは組んでいた脚に肘をついて頬杖をついた。
「ありがとう」
「・・・え?」
突然お礼を言われて、驚いたあたしが振り向くと、崇さんは頬杖を付いたまま、あたしを見て柔らかく微笑んだ。
「来てくれてありがとう。悠里もあんな顔してるけど・・・ひなこちゃんが来てくれて、凄く嬉しい筈なんだ」
「・・・・そんな事・・」
頓挫したままの話を思い出して、あたしは俯きがちに呟いた。
ユーリが崇さんに向かってノートを差し出したけれど、崇さんは「まぁまぁ」と微笑んで受け流し、目の前のピアノを指差した。
「悠里、せっかくなんだから、何か弾いてあげれば?」
「この店は、オーナーの趣味で良いピアノを置いてるんだ。調律もしっかりされてるから 他で聴くより良い音だよ?」
「へぇ・・・」
説明を受けて、あたしが興味深くピアノに視線を送ると、崇さんはユーリに笑いかけた。
「ほら悠里、期待に応えないと?」
穏やかに微笑む崇さんに、ユーリは小さなため息を返すと、テーブルの上に置いてあった楽譜を持ってピアノに向かって行く。
その後ろ姿を見つめながら、崇さんは組んでいた脚に肘をついて頬杖をついた。
「ありがとう」
「・・・え?」
突然お礼を言われて、驚いたあたしが振り向くと、崇さんは頬杖を付いたまま、あたしを見て柔らかく微笑んだ。
「来てくれてありがとう。悠里もあんな顔してるけど・・・ひなこちゃんが来てくれて、凄く嬉しい筈なんだ」
「・・・・そんな事・・」
頓挫したままの話を思い出して、あたしは俯きがちに呟いた。