夢みたもの
「近い!」


鞠子がさらに顔を輝かせて近付くと、葵は鞠子のおでこをぺチンと叩いた。


「もぉ〜・・・なにするの、葵ちゃん!?」

「あのねぇ、そんなわけないでしょ?」


葵は呆れ顔でため息を吐く。


「うちの学校にそんな有名人が在学するなんて、今まであった?」

「ないけどさぁ・・・」

「それじゃ、万に一つもその可能性はないわよ」

「えぇ〜・・・」


鞠子はおでこに手を当てながら、不満げに机の上に突っ伏す。


「なんだ、つまんなぁい」


そんな鞠子を横目に見ながら、葵は深いため息を吐いた。


< 23 / 633 >

この作品をシェア

pagetop