夢みたもの
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本当に、驚く程事細かに書かれた日記だった。


5歳の誕生日前後の園長の態度の変化。

その具体的な時期。

具体的な行動や発言内容。


あたしの様子の変化と逃亡回数。

手足の痣の場所とその頻度まで‥‥


当事者のあたしでさえよく覚えていない事まで書かれているそれは、余りにもリアルで‥、読んでいて気持ちが悪くなる程だった。



「大丈夫?」


あたしが口元を押さえる度、航平が心配そうな目を向ける。

あたしはその度に目を閉じて、何度も自分に言い聞かせた。



大丈夫。

もう園長は居ない。

もう怖い事は起きない。



「大丈夫‥‥ごめんね」


そう言ってあたしが笑うと、航平はその度にあたしの肩を強く引き寄せる。


強い意思を感じさせる腕の力。

優しくて強い‥航平の心。


その腕に抱かれていると、守られていると改めて感じる。

その事が心強くて、凄く嬉しい。



「続き読も‥?」


一息吐いたあたしは、そう言って航平に笑いかける。

そして再び、日記に意識を戻した。



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