夢みたもの
「そりゃぁ・・・2人はいつも 航平君、宮藤君っていう学校で1,2を競う男子と一緒だから分からないかもしれないけどさぁ・・・」


さらに興奮したのか、鞠子の鼻が少し膨らんで鼻息が荒くなる。

葵は明らかに不快そうな表情で、鞠子から弁当を少し遠ざけた。


「その2人を凌ぐ程のイケメンだよ!もぉ凄いの。皆、格好良すぎて遠巻きに見てるだけなんだから!」


鞠子はそう言うと、1人でキャーキャー盛り上がり始める。


「どぉ?興味持った?」


期待を込めて向けられた視線の先のあたしと葵。

2人で顔を見合わせると、お互いため息を吐いた。


「全然」

「ごめん鞠子、興味ないかも」

「え〜!?何でぇ?葵ちゃんはともかく、ひなこは乗ってくれると思ったのに!」


鞠子は肩を落として、不服そうに口を尖らせる。


「ごめんね」

「だから、ひなこの名前を連呼してきたのね?」


葵に言われ、鞠子はシュンとしながら頷いた。


「ひなこなら、鞠子のこの気持ちが分かってくれると思ったんだもん」

「ゴメン・・・あ、でも、編入生だってよく分かったね?」


あたしの言葉に、鞠子は目を輝かせて勢いよく顔を上げた。


「そりゃ分かるよ!だって日本人じゃないもん」


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