夢みたもの
「日本人じゃない?」

「ちょっと・・・誤解を招く発言は止めなさい」


鞠子が口を開くより早く、葵が話に割って入った。


「確かに日本人離れしてるけど、彼はちゃんと日本人の血が流れたハーフよ」

「あれ?葵は会った事あるの?」


あたしがそう言うと、葵は小さく肩をすくめた。


「まぁ一応。生徒会役員として挨拶しただけだけど」

「えぇ!?葵ちゃんズルイ!何で教えてくれなかったのぉ?」


詰め寄る鞠子のおでこを「近い」と言ってピシャリと叩くと、葵はため息を吐いた。


「別に面白くないもの、こんな話」

「そんな事ないよ!鞠子は凄く興味ある!」


その言葉に、葵はチラリと鞠子に視線を向けた。


「だから言ったでしょ?鞠子は私が教えなくても、鼻で嗅ぎ取ってくるって」

「鞠子 犬じゃないもん!」

「あら そうだった?」


葵はニヤリと笑うと、鞠子の肩をポンポンと叩く。


「大丈夫。立派な警察犬になれるわよ?」

「葵ちゃん、ヒドイ!」


そういえば、前にも似たようなやり取りを見た記憶がある。

あたしは2人のやり取りを眺めながら、のんびり食事を進める事にした。


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