おうちかいだん
結局私は、メイク道具を持ってお母さんの部屋に戻った。
三面鏡の台にメイク道具を戻し、椅子に座って恐る恐る鏡を見る。
そこには酷い顔の私がいて、見るのも嫌になる。
「ふふ。おかえりなさいリサ。戻ってくるのはわかっていたわ」
やはり聞こえたその声に、身体がビクッと震えるけど……なんだろう。
今までの怖いことと違って、鏡の中の私は、私に危害を加えようとしている様子がない。
「メイクが上手く出来ないんでしょう? それはそうよ。あなたはいつも、私がメイクをしていたんだから」
鏡の中の自分にそう言われると、そうなのかなと不思議と思ってしまう。
「こ、こんな顔じゃ外に出られない。ど、どうすればいいの?」
それでも、やっぱり怖くて声が震えてしまう。
だけど鏡の中の私は優しく語りかける。
「怖がらなくていいのよリサ。あなたは綺麗になりたいだけでしょ? 私もあなたに綺麗になってほしいだけなの。だから安心して。私の言う通りにすれば綺麗になれるのよ」
私と同じ姿なのに、私とは違う話し方。
まるでお母さんと話をしているような、安らかな気持ちになれる。
どうしてそれに気付かずに怖がってしまったんだろう。
三面鏡の台にメイク道具を戻し、椅子に座って恐る恐る鏡を見る。
そこには酷い顔の私がいて、見るのも嫌になる。
「ふふ。おかえりなさいリサ。戻ってくるのはわかっていたわ」
やはり聞こえたその声に、身体がビクッと震えるけど……なんだろう。
今までの怖いことと違って、鏡の中の私は、私に危害を加えようとしている様子がない。
「メイクが上手く出来ないんでしょう? それはそうよ。あなたはいつも、私がメイクをしていたんだから」
鏡の中の自分にそう言われると、そうなのかなと不思議と思ってしまう。
「こ、こんな顔じゃ外に出られない。ど、どうすればいいの?」
それでも、やっぱり怖くて声が震えてしまう。
だけど鏡の中の私は優しく語りかける。
「怖がらなくていいのよリサ。あなたは綺麗になりたいだけでしょ? 私もあなたに綺麗になってほしいだけなの。だから安心して。私の言う通りにすれば綺麗になれるのよ」
私と同じ姿なのに、私とは違う話し方。
まるでお母さんと話をしているような、安らかな気持ちになれる。
どうしてそれに気付かずに怖がってしまったんだろう。