おうちかいだん
なんで夜にトイレに起きただけでこんなことに……。
どうして私は殺されようとしているの?
何が何だかわからないまま、瞼を閉じようとしたその時だった。
「さっちゃん? こんなところで何をしとるんじゃ? トイレなんかで寝てると風邪をひいてしまうぞい」
突然聞こえたおじいちゃんの声に、私は我に返って、慌てて手で喉に触れた。
「ひやっ……はぁっ! はぁ……はぁ……あれ? 何ともない」
どれだけ触っても喉は切られてなくて、あの異様な風貌の人も幽霊の姿も消えていたのだ。
トイレに起きたのか、おじいちゃんが不思議そうに私を見て首を傾げている。
「寝ぼけていたのかの。ほら、早くお布団でおやすみ。トイレは寝る場所じゃないからのう」
「あ、う、うん。ありがとう、おじいちゃん」
おじいちゃんが来てくれなかったら、私はあの幽霊に殺されていたかもしれない。
そう思って、立ち上がってお礼を言ったけど、おじいちゃんはよくわかっていないようだった。
部屋に戻って、震えながら布団に入ったけれど……こんな事はもう、二度と起こらないでと祈ることしか私にはできなかった。
どうして私は殺されようとしているの?
何が何だかわからないまま、瞼を閉じようとしたその時だった。
「さっちゃん? こんなところで何をしとるんじゃ? トイレなんかで寝てると風邪をひいてしまうぞい」
突然聞こえたおじいちゃんの声に、私は我に返って、慌てて手で喉に触れた。
「ひやっ……はぁっ! はぁ……はぁ……あれ? 何ともない」
どれだけ触っても喉は切られてなくて、あの異様な風貌の人も幽霊の姿も消えていたのだ。
トイレに起きたのか、おじいちゃんが不思議そうに私を見て首を傾げている。
「寝ぼけていたのかの。ほら、早くお布団でおやすみ。トイレは寝る場所じゃないからのう」
「あ、う、うん。ありがとう、おじいちゃん」
おじいちゃんが来てくれなかったら、私はあの幽霊に殺されていたかもしれない。
そう思って、立ち上がってお礼を言ったけど、おじいちゃんはよくわかっていないようだった。
部屋に戻って、震えながら布団に入ったけれど……こんな事はもう、二度と起こらないでと祈ることしか私にはできなかった。