御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます!〜
「…先生?…寿貴先生?
どうしたの?なんか考え事⁇」

「いや、花と結婚出来て良かったなって思ってた。」

「…へ? ちょ、ちょっと!
なんでそんなところに思考が飛んでるの?」

俺が突然そんなことを言ったものだから、花が真っ赤になってる。
確かに。脈絡なかったな。
未だにこの幸せな時が信じられないんだよ。
俺が拗らせていた期間は長いからな。

「俺はさ、最近昇平と接する機会が多くて……と言うか、日中殆ど一緒に過ごしているだろう?
だから最初の頃、少し感じた嫉妬なような気持ちはもう全くなくなってた。
でも彼女、香さんはずっと辛かっただろうと思う。それはもちろん昇平の説明不足もあるけど、俺と違うのは年齢差だよな。」

「年齢差?」

「俺達は7歳差。まあ、結構離れてるよな?
だから嫉妬しないってわけじゃないけど、俺にとっては昇平もまた可愛いんだよ。もちろん花とは違うよ?
花は、年下なのに年下だと思えない時が多いからな。」

「えー?それ、老けてるって言いたいの?」

「いや。違うぞ。そうじゃなくて。
花が仁貴に接しているところを見ていたら、すっかり母親で、聖母みたいで…なんて言うか…『あー敵わないな』って思うんだ。
それに俺よりずっと冷静に物事を考えられる。」

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