捨てられ幼女は最強の聖女でした~もふもふ家族に拾われて甘やかされています!~
 ――お腹を切ること自体は止めないんだ!?
 なんだろう。すごく変わった人たちだ。
 彼らのやり取りがあまりにもおもしろくて、私は我慢できずに噴き出してしまった。
「フッ……フフフ……! 変なの」
 その瞬間、男性たちの注目が一斉に私に集まった。
 じい、と見つめられ、さすがに失礼だったかと笑いを引っこめる。
 しかし、勢いでしゃっくりが出てしまった。
「……ひっく」
 すると突然、ヒューゴが私を抱き上げた。
 地下牢暮らしで痩せ細った私はさぞ軽かったのだろう。ひょいと持ち上げられて悲鳴を上げそうになる。そんな私には構わず、ヒューゴはニコニコ笑って言った。
「ひええっ! 見たッスか? 今の。笑顔がかわいい~! しゃっくりもかわいい!」
「本当にそうね~! ちっちゃい子の笑い顔って癒やされるわあ!」
「なんの穢れもない。沁みるな……」
「え? いや、ひえ……」
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