【完】黒薔薇の渇愛





だからといって教室で桜木からの連絡が来るのを待ってたとしても
必ず彼が来るとは限らない。


それに、帰るなら人目の多い今の時間帯の方が
もしれみ子たちに襲われそうになったとき
通行人に助けを求めらることも人に紛れて逃げることもできる。



私はれみ子の方に目をやると
ーーバチッと彼女と目があってしまう。


ギクリと見てはいけないようなものを見てしまった感覚に、手汗がひどい中持っている携帯を握りしめると。


ーーえっ?


『痛い目見ろ』


れみ子はゆっくりと口を開き、声をださずにそう言った。


「……」



気味が悪い。


なにが言いたいの。
自分が悪いことしてるくせに。


納得のいかない気持ちと、恐怖と、れみ子の一言でザワついて落ち着かない気持ちが入り混ざって。


逃げるように、慌てて教室から出た。


廊下を小走りし、階段をおりて、四角いシューズロッカーから自分の靴を取り出して履き替える。


校内から出ると、黒目を端に寄せ
落ち着かない気持ちで後ろを見ると
れみ子が追いかけてきてないことに猛烈に安堵する。




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