キミと、光さす方へ
☆☆☆

それから30分ほど経過した時だった。


病室にノック音が響いてあたしは直哉から身を離した。


これ以上勇人に迷惑はかけられないし、そろそろ帰ろう。


そう思った時だった。


病室に入ってきた人物にあたしは驚愕の顔を浮かべた。


「よぉ、2人とも」


立っていたのは烈だったのだ。


烈の後ろからあたしの両親まで付いてきた。


「な、なんで!?」


あたしは慌てて立ち上がり、後ずさりをした。


両親と烈という組み合わせがどうしても理解できなくて、混乱している。


「琴江と松本くん、話しがある」


お父さんは神妙な面持ちでそう言ったのだった。
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