キミと、光さす方へ
あたしが廊下で見た男子と、勇人が昇降口で見た男子が同じなら、その可能性はある。


靴が隠されて帰ることができないのだ。


そう理解したあたしと勇人は、手分けをして松本くんの靴を探すことになった。


ロッカーの中や他の子たちの机の中。


泉が見たら何やってんのよと呆れそうだけれど、さすがに黙って帰るわけにはいかなくなっていた。


「そうだ、廊下のゴミ箱はどうかな」


ふと思いついて呟いた。


あたしが見た男子たちは廊下で騒いでいて、この教室には入ってこなかったことを思い出したのだ。


あたしが1人で勉強をしていたから、入ってこなかったのかもしれない。


試しに廊下に設置されているゴミ箱を確認すると中からブルーの運動靴が出てきた。


「あった! あったと松本くん!」


思わず大きな声を出していた。


教室から松本くんと勇人が飛び出してくる。


「これで合ってる?」


聞くと松本くんは頷いて靴を手に持った。
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