俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
金色の鞭は、瞬く間に黒い翼の彼の両手にぐるぐると勢いつけて巻き付いた。
それを手首を返して引っ張り上げる。
黄金の鞭を両手に纏い、神威さんの前に躍り出た少女とは。
偶然にもさっきそこで会った知り合いだった。
「おおぉぉ!真凛ちゃぁぁんっ!」
美奈人が横で喜びのあまり吠える。
俺は、真凛の突然の登場に、ポカーンとしていた。
鞭で彼の手を締め上げ、攻撃の手を奪った真凛。
そんな中でも、こっちをチラッと見る。
「美奈ちゃんの為なら、どこでも登場!」
「ありがたや!真凛ちゃんカッコいいど!」
真凛だ…真凛!
さっきそこで、イオンでお茶するって言っていたんじゃ…って、そうか。
アラート聞きつけて集合したのか…って、イオンから徒歩20分かかるぞ?!早っ!
「っつーか、真凛ちゃんとここで待ち合わせしてたのよ。真凛ちゃんがびわたん抱っこしたいっつーから」
「………」
そうだったのか。ここに真凛が来ることがわかっていたのか…だから、あんなに「仲間は絶対来る!」なんて、自信満々だったのか。
なら、早くそう言え。