俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「母ちゃんのガーディアンの領地は海が無い。だから漁業は海を持つ隣の領主に助言してちょっとずつ発展させてるんだと。牡蠣の養殖やったり」
「あ、それ。うちの王領の話ね」
次々と話に入られる。今度は、隣でハンバーグを貪っていたギャル男だ。
「うちの王領は海が面する地域が多くてさ。海洋資源が豊富なんだって。…助言というか、グイグイ入ってきてるぞ?あの王様」
「何にしても、人間界の技術がうちの世界に入ってくるのは賛成!」
「あんまり持ち帰ると、おまえの親父に怒られるだろ。便利な世界になっちまうと、神力廃れるからって」
「神力が廃れる?…神力って何?」
不可解ワードが出てきて、なずなにこそっと問う。
「神力は、豹牙ら神族と呼ばれる者たちの力…まあ、こっちでいう霊力のことだよ。魔族に立ち向かうには、一番有利な力の質だ。…神童の皆さんは、この神力をガーディアンから借りて魔族と戦うんだよ」
「へぇ…」
なるほど。その神力とやらが廃れると、魔族に太刀打ち出来ない。
だから、オーバーテクノロジー化までは望めないのか。
確かに。神様の世界、オーバーテクノロジー化してたら怖いわ。