俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「神様の世界、ハンバーグないの?」
ちょっとした疑問をなずなに尋ねたつもりだが、カウンターの向こうにいる神威さんがその答えを返してくれる。
「フツーに焼く煮る、味付けは塩、の料理がほとんどなんだって。この世界ほど料理の文化は発達してないみたい」
「へぇ…そうですか」
「でも、まあ…物好きなガーディアンの一人が、この世界の料理と農業の知識を持ち帰って、農業大国作っちゃったから、これから広まっていくんだろうけど」
「技術を持ち帰る?!」
「そー!俺の母ちゃんのガーディアンと大ばあちゃんのガーディアンが親子で第一次産業にハマってさ?二代に渡る農業大国を作り、天界の先を走っている!料理、林業やインフラ整備にも手を出してるわ」
突然後ろから現れて話に入って来たのは、美奈人だ。
まるで自分のことのように自慢を…!
しかし、神様の世界にこの世界の知識を?まさか、オーバーテクノロジー化を狙ってるんじゃねえだろな。
神様の世界が、先進国として近代発達?どっかの隣国か!