俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「まあ、豹牙くんたちのハンバーグはさておき、ちょっと情報を整理しなくちゃいけませんよねぇ?…敵さんたちが、また動き出しましたから?」
綾小路室長の一言で、一気に話がそっちの方向へと向かう。
「気になるんですよ?リグ・ヴェーダが何を達成しようとしているのか?」
「それは昔と同じく、この世界を消滅させることでしょ?」
「それは最終的な目的ですよ。…けど『夢殿』である伶士くんをつけ狙う。…それは、何ででしょう?」
豹牙がハンバーグを食べながら「何なに?面白いことになってんの?」と口を挟んだが、同時に神威さんに頭をぶん殴られて「しっ!」と諌められている。
だが。それは…。
《『夢殿』の力を求めているというよりは、『夢殿』の力を保有している君そのものを求めているんだ》
「あ、あの…」
この店に来てから、彼と出くわし、何を話したのか。
取り敢えず、全部説明することにした。
彼の狙い、自分の行いの正当化、そして『正義』の論争を繰り広げたことを。