俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~


「まあ、豹牙くんたちのハンバーグはさておき、ちょっと情報を整理しなくちゃいけませんよねぇ?…敵さんたちが、また動き出しましたから?」



綾小路室長の一言で、一気に話がそっちの方向へと向かう。



「気になるんですよ?リグ・ヴェーダが何を達成しようとしているのか?」

「それは昔と同じく、この世界を消滅させることでしょ?」

「それは最終的な目的ですよ。…けど『夢殿』である伶士くんをつけ狙う。…それは、何ででしょう?」



豹牙がハンバーグを食べながら「何なに?面白いことになってんの?」と口を挟んだが、同時に神威さんに頭をぶん殴られて「しっ!」と諌められている。



だが。それは…。



《『夢殿』の力を求めているというよりは、『夢殿』の力を保有している君そのものを求めているんだ》



「あ、あの…」



この店に来てから、彼と出くわし、何を話したのか。

取り敢えず、全部説明することにした。

彼の狙い、自分の行いの正当化、そして『正義』の論争を繰り広げたことを。
< 147 / 541 >

この作品をシェア

pagetop