俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
だが、膝の上に乗られ目の前にいると思うと、ついついそのふわもふな毛に手が伸びてしまい、何となくもしゃもしゃ撫で撫でしてしまう。
うわぁぁ…ふわっふわ。なんか気持ちいいぞ。
犬コロもそれは同じだったようで、かいかいきもちいーとご満悦な表情になっていた。犬の表情だけど。
だが、そんな事をしているうちに、俺には遅いお迎えがやってくる。
忠晴の車がカフェの前に到着したと、連絡がきた。
確かに、店の前から車のエンジン音が聞こえる。表に皆んなが乗ってきた車がたくさん停めてあるからか、中には入って来なかった。
…みんなは、帰る様子がないことから、まだここにいるんだろう。
その内々の秘密めいた話に、俺がこのまま残って一緒に聞いていても良いのかダメなのか判断し難いところなので、俺はここでお暇することにした。
みんなに「帰ります」と、席を立ち頭を下げる。
お疲れ様とかまたねとか返事が来る中、足元ではぽめが「わん!」と吠えて、俺の太腿目掛けて飛び付いてくる。
…わわっ。何だなんだ?勢いあるわ!
そして、もう一度「わんわん!」と吠える。