俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
にーちゃん、こんどてんかいにあそびにこいよ!
おら、じぶんのことばわかるやつらあつめて、てぃーたいむするというおおきなやぼうがあるんだ!
体のサイズからして、ホント大きな野望ですね。
しかし『遊びに来いよ!』と言われても、そのてんかいとやらはどうやって行くんですか。
俺、行ける?
どう答えたらいいのかわからないので、取り敢えず胴体あたりをもふもふして別れを惜しむ。…いや、別に惜しんでない。
すると、豹牙が席を立ってやってきた。
「ぽめ、にーちゃんのこと気に入ったみたいだな?別れが惜しいかそうかそうか!」
「………」
…飼い犬の大きな野望、ご存知ですか?
「まあ、人間界ちょっとオモローな展開になってるみてえだし、俺しばらくこっちにいるかもだから、ひょっとしたらまた近いうちに会えるかもだぜ?」
「えっ」
思わず声が出た。
そんなの、許されるんですか。
きな臭い事情はどうなったんですか。
「取り敢えず二ヶ月後くらいに富良野のラベンダー畑見てえなー」
呑気ですね。