俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

そして、またまた眠る。

でも、夢は…見ない。

深い深い、暗闇の海の底に一人でいるように、ただ眠る。



眠って、眠って。

気が付いたのは、電気も消されて真っ暗な自分の部屋のベッドの上だった。



(………)



ボーッと見慣れた天井をただ見つめる。

瞼はそんなに重たくなかった。

体を起こしてみるが、幾分か楽になったのか、鉛のような重たさはない。

ただ、汗をかいていたけど。



ここは、俺の部屋だけど、誰もいない。

確かに病院にいたはずなのに。いつの間に家に帰って来たんだろう。

今日、何月何日何曜日?

辺りをキョロキョロと見回す。

しかし、何もわからない。…当然か。



(あ…)



すると、ローテーブルの上でピカピカと光るものを見つけた。

あれは、俺のスマホだ。

取り敢えずベッドから足を下ろしてみて、そのスマホに手を伸ばすと、腰やら膝やら身体のあちこち痛んだ。

どれだけ寝ていたんだ、俺は。



だが、手にしたスマホを見て、ただ驚くしかなかった。



…え?

今日…月曜日?

しかも、夜の九時。

え?今、月曜日の夜なの?
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