俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「体力は年寄り並みに落ちてると思いますカラ」
それだけを告げて、玲於奈は「失礼シマス」と室内に入る。
寝てるなずなの部屋に?…こら!
入眠中という無防備な状態で二人きりにさせてなるものか、と変にムキになって俺も慌てて中に入る。
「なずなサーン、お疲れ様デース」
なずなはやはり、もさ男玲於奈の言う通り、ベッドの中に入って横向きにすやすやと寝ていた。
俺たちが入ってきた物音にも気付かず、寝続けている。
フード、被ったままだ。スーツケースもそのまま置いてあり、着替えずそのまま布団に直行したよう。
俺と川村が押し掛けただけでも、今のなずなにとっては疲労を与えてしまったのだろうか。
そう思うと、申し訳ない気持ちになる。
「寝てますネー。…霊力も微量ですが、少しずつ戻ってマス」
「え…」
「コレの確認をしたかったんデス。もう行きまショウ。気持ち良さそうに寝てますしネ」
「はぁ…」
なずなの体調、霊力を心配していただけなのか。
その時、ふと先程のヨーテリの言葉を思い出す。