俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
おいおい。人の話、最後まで聞けよ。このツンデレシマエナガ。
仲間の番のエサ探し?…随分とこの世界の同類に溶け込んでるな。おまえ、異世界のブツだろが。
そして、おまえの本分、ちゃんと務めを果たさんかい。
エサ探しではなく、護衛をやれ。
…そういうわけで、キワモノキャラが増えましたとさ。
(はあぁぁ…)
豆大福も去って、俺の周りは再び静かになる。
えーと。何考えてたっけ。さっきの続き…。
そうそう。
今朝見た夢の中から手掛かりを探すんだっけ。
俺の力に関する情報の…この現状を打開する鍵となるものを。
…だが、時間が経つに連れて、夢の記憶ってヤツはどんどん消えそうになっていく。
朧げとなり、何度も思い返そうとすればするほど、忘れていってしまうものだ。
くそっ。豆大福が登場したばかりに、何が何だかわからなくなってきた。
もふもふさせろとセクハラ(?)している場合じゃなかった…!
そして、記憶は蜃気楼の彼方に吸い込まれていった。
もう、俺のそっくりさん含む二人の女性のことと、あの儚げな男性の顔しか思い出せない。
道のりは険しかった。