俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

そう言いながら、光り続けている雪だるまを指差している。



「そういうわけで、俺は【呪具師】の見習い。術者さんたちが使う道具、霊符や短剣、武器や小物を作る仕事目指してる。日々邁進中!」



なずなの霊符や、菩提さんの持っていた短剣を思い浮かべた。

ああいう物を作る、そんな職業あるんだ…。



振り返って、じっくりと見る。

先程使ったと言う、アラート結界とやらの液晶画面を。

見た目まるで、全集中暖房の電源だ。



「じゃあ、このアラート結界も?」

「おう。神威に売り込んで、ペンタグラムで採用してもらった」

「このタイマーは何?」

「それはな?実はこのアラート、出したまんまでいると、そのうち変な霊や妖怪も音を聞きつけて集まっちまうんだよ。それはまたメンドーになるから、この警報はせいぜい10分が限界なんだ」

だから、タイマー付きなのか。

「だから10分過ぎてもこの勝負がつかなかったら、この通常の結界に切り替える。…その際に、アラートを聞きつけてここに集まった仲間を中に招き入れる」



戦場となっているフロアを見る。

そこでは、【神童】の神威さんが、軽々と大剣を振り回して、彼の黒い羽毛攻撃を弾き返して回避していた。

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