SOAD OF WOULD



~ガレット王子side~

「う…うん…?」

ハッ!もう、夕方……。

……兵士達は?!

俺はすぐに起き上がり、兵士の元へ駆け寄る。

「おい!目を覚ませ!!」

「…う……っ?ガ…ガレット…様…?」

兵士たちは皆、意識を取り戻した。

「皆の者!早く王宮へ帰り、他の王国と連絡をとれ!」

「「「「「「ハッ!!!」」」」」」

俺達はすぐさま、王宮へ向かった。

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王宮に帰ると、側近のセルビがやって来た。

「ガレット王子!今、戻られたのですか!!」

「あぁ。」

「御無事でなにより――――」

その、堅苦しい挨拶を遮り

「すまぬが、それどころでは無い!早く、他の三国の王宮と連絡をとる準備をしてくれ!」

「はっ。かしこまりました。」

セルビはすぐさま、連絡をとるようにと係りの者に伝える。

「気にはなっておりましたが、どうなさったのですか。」

「あぁ。その話については、三国の王子らと話すときに教える。ついてこい!」

「はい。」

そして、俺の自室へ向かった。

ギ―――――ッ。

扉を開け中に入る。

窓際に向かって、三つの鏡のような形をしたものが

うっすらと浮かんでいる。

これが、通信する時に現れるのだ。

『どうしたのですか?ガレット。そんなに慌てて。』

「あぁ。フェイ。大変な事が起こったのだ。」

『大変な事って何?…僕、忙しいんだけど。』

「アラン。やっと来てくれたか。」

『いや~…ごめんね?笑…いろいろあるからさぁ。』

「まぁ。良い。話す前にソラネは?」

『申し訳ありません。ソラネ王子は聞きたくないと仰られ、私がかわりに聞いてくるよう

にと仰せつかりました。』

「エレンか。あぁ。では、聞いてくれ。」

俺は、気絶する前の出来事を話した。

すると、アランが

『はははっ!!――――っ!おなか痛いんだけど(笑)アンタが負けたの?』

「フン。それがどうした。」

『ふむ。そうですか。貴方が負けるとは…。』

「フェイ。その憐れむような眼はやめろ。」

『ふふっ。すみません。』

『………。それで、捜索をしたいという事でしょうか。』

「あぁ。さすが、エレンは話が早い。」

『ったく…じゃ、顔立ちの綺麗な見たことない服を着た男を探せば良いんでしょ?』

「ま、そういうことだ。だが、気をつけろ。」

『それもそうだね。まぁ…でも、アンタみたいなドジはしないから安心しなよ。じゃ。』

ブチッ。と通信が切断される。

くそやろう!切りやがったな!

『まぁまぁ、怒らないで。こちら側も探してみよう。では。』

「あぁ。頼む。フェイ。」

通信が切れる。

『ガレット様。ソラネ王子に報告し、捜索するよう伝えます。それでは、失礼致します。』

「あぁ。」

また、通信が切れる。

「そういう事でしたか。」

「そうなのだ。」

「もう少し、練習量を増やされますか。」

「あぁ。そうしてくれると助かる。」


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