私しか、知らないで…

「ありがと…
すごい汗だね
そんな、暑かった?
ハンカチないや…ごめんね…」



そう言ってバッグから
ウエットティッシュみたいなのを出して
オレの額を拭いてくれた


いい匂いがした



近くて緊張した



「おつれさま」



目が合って咄嗟にそらした



「亜南くんて
よく見ると綺麗な顔してるね」



よく見るな



「ありがと、送ってくれて
帰り道わかるよね?
気を付けて帰ってね」



まだ息が整わないオレに彼女が言った



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