こんな思いを···いつまで

···ドイツ語


『それでは、ドイツ語、英語、
どちらで話されますか?』
と、訊ねると
『英語で。』
と、言われたので
『わかりました。
私に、どのようなお話しでしょうか?』
と、訊ねていると
モルガン様の携帯に着信が····
どうやら、三井様のようだ。

少しするとモルガン様が
私に携帯をだされて
肩を竦めた。
「お代わりいたしました。
鮎川でございます。」
「ひまりちゃん。
ごめんね、マシューが突然行って。
仕事中なのに。
財閥の話から、母が可愛がっているこが
大倉財閥で働いていると
言っただけなのに。
本当にごめん。
母さんに叱られるよ。」
と、言うから
可笑しくなって笑ってしまった
三井財閥の総帥が
お母さんに叱られるとか
「うふふっ。三井様
秋穂様には、ご内密に。
モルガン様には、このまま
三井様の会社へと
移動して頂きますね。」
「ありがとう。やはり
ひまりちゃんは、優しいね。
マシューは、追い出して。」
「わかりました。
それでは、モルガン様へ変わります。」
と、言って
携帯をハンカチでそっと拭き
モルガン様へ渡した。

モルガン様びっくりされていたが
携帯を受け取り
なにやら叱られたのか
『わかった、わかったから
ひまりに謝ってから
そちらに行くよ。』
と、言った。
『ひまり、ごめんなさい。
仕事の邪魔をして。
充彦にすごく叱られた。
だけど、また、会ってくれる?』
『いいえ。
お気をつけて行かれてください。』
と、頭を下げて
私は、モルガン様を会社の出口まで
お見送りをした。

すると、モルガン様は、
英語で、受付の方々に
お詫びをして、去っていかれた。

私も再度、お詫びをして
総務課へと戻った。

この事は、直ぐに社内に広まり
専務や社長の耳にも入った。
ドイツ語が完璧·····と。

山内は、モルガン?
アメリカ最大財閥の?
と、思いながら
三井財閥といい
この子は、いったい····と
ひまりを見ていた。



〔ドイツ語、英語等は、
 『 』を使用致します。
  宜しくお願い致します。※※Mamo※※〕
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