こんな思いを···いつまで

アルバートとアメリアが
部屋からでると······

ひまりは、
『マシュー····』と
なにを、どう、伝えてよいか
わからず····

マシューは、それを遮り
『良いか、ひまり。
この事は、私の中では想定内だ。
(あの日本人の子を妊娠しているかも···)
ただ、ひまりがそばにいることに
浮かれていて話をしなかった
すまなかった。

私の血が流れていなくても
ひまりの血が流れているだけで
私にとっては、掛替えのない命なのだ。
命を無駄にすることは許さない。
まして、私から去ろうなど
絶対に許さない。良いな!

ひまりは、私のそばで
幸せに笑っていることこそが
ひまりの最大の仕事だ。

そして、私にずっと甘えて生きれば
それで良い。』
マシューの言葉に何度も頷く。

この人だから信じられる
この人だから共に生きたいと
思えるんだ。

『マシュー、本当に
ごめんなさい。
沢山心配をかけて
お仕事も途中だったのでしょう』
『ひまり、今回は許す
だが、次はない。
心臓がつぶれるかと思った。』
と、言うマシューに
申し訳なくて、たまらなかった。

その後、マシューが····
『胸が痛んだんだ、なぜか
そして、マシューと呼ぶ
ひまりの声が聞こえた。
それから
アメリアに直ぐに連絡したんだ。』
と、言うマシューは、
とても辛そうで
『ごめんなさい。』
と、言うとマシューは、首をふりながら
『ひまりを、こうして抱き締められる
それだけで、良い。
それだけで、幸せなんだ。』
と、言って
ひまりを抱き締め、唇にキスをする。

ひまりは、
ごめんなさいごめんなさいと、
何度も心中で謝っていた。

その日は、二人でゆったりと過ごす

······が····

マシューは、片時も
ひまりから離れずに

アメリアやエミリーから
呆れられながら過ごした。

マシュー不在の中
仕事を片付けて帰国した秘書達に

ひまりは頭を下げ
秘書達が慌てる場面も····

だが、マシューが
『すまなかった。』
と、言ったので
身が引き締まる秘書達だった。

マシューは、彼らなら
大丈夫だと思っていたから
任せたのだ。

ひまりの顔色は
少しずつ戻り
マシューに守られながら
妊娠生活を送る。

何度も、心が折れそうになる
その度に、マシューが気づき
抱き締めて、愛していると
伝えてくれる。

マシューとひまりは
この子が生まれてから
式を挙げる事にした。
その時、この子のお披露目も行う。

ひまりは、マシューを心から
愛し信頼していた。

生まれてからずっと
自分から何も望んでは行けない
と、思っていたが
マシューだけは、心から
ずっと、そばにいて欲しいと望む
唯一の人であった。

モルガン邸に勤める皆も
ひまりを慕い
ひまりを愛した。

マシューの秘書達やSPも
同じである。

マシューがやきもちをやくほどに。

ひまりのSP達は、
ひまりといれることを
得意げにし、笑いが起こることも。

モルガン邸で、笑いが訪れることは
支え初めて
はじめての事でアメリアも
ひまり効果は、絶大だと思っていた。
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