こんな思いを···いつまで
十五話···奇跡

···誕生


不安定な日々を乗り越え
ひまりは、臨月を向かえた。

マシューは、仕事を調節して
この日を待っていた。

出産は、ひまりの要望で
モルガン邸で行われた。
アルバートの妻・イザベル先生も
ひまり様が落ち着ける場所が
一番だと言ってくれた。

ソワソワするマシューと
秘書やSP達や
ロバートに
アメリアから落ち着くように
何度も言われた。

そこへ
『オギャア・オギャア』の声に
イザベル先生と共にきた
看護師の腕に抱かれた
赤ちゃんとの対面に
マシューは、涙を流した。

『ひまり様は、今処置をされて
おりますので、今しばらく
お待ちください。』
と、看護師は言った。

赤ちゃんは、漆黒の髪で
鼻筋の綺麗な赤ん坊だった。

皆は、喜んで
ひまりのいるドアに向かい
『おめでとうございます。』
と、各々が伝えていた。

ひまりは、皆の人気者だな
と、マシューは嬉しかった。

ひまりが落ち着いたとの事で
中に入ると
優しく微笑むひまりがいた。

彼女は、一段と美しくなっていた。

イザベル先生が
赤ちゃんを診察し
『問題ありません。
元気な男の子です。
おめでとうございます。』
と、言ってもらえて
『イザベル先生、
   ありがとうございます。』
と、言って
赤ちゃんを渡されて
ひまりが抱くと
赤ちゃんの目がパァッと開き
ひまりは、ハラハラと涙をこぼした。

赤ちゃんの瞳は、マシューと
同じブルーグレーだったのだ。

マシューは、ひまりから
赤ちゃんを貰い
『ようこそ。
私とひまりの元に
お前は、
アーク(Aric)・モルガンだ。』
と、言うと
アーク様と皆も喜び

ひまりも
『アーク、奇跡の子』
と、涙を再び流す。

マシューは、
アークをひまりに抱かせて
二人を抱き締め
『ひまり、お疲れ様。
そして、ありがとう。
アークを生んでくれて。』
と、言い
ひまりの頭とアークの頭にキスをした。

マシューにとって、ひまりはもとより
アークも、また掛替えの存在となった。
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