こんな思いを···いつまで

···アメリア


アメリアは、夫ロバートと
抱きあって喜んだ。

エミリーをはじめ
マシューの秘書達やモルガン邸で
働く人達
強面のマシューのSP達
ひまりのSP達もアークの誕生を
喜んでいた。

アメリアは、あの日······

ひまり様をピアノの部屋で見つけた時···
ショックと悲しみにくれ
パニックになっていたが
マシューの言葉だけに
意識を集中させ、体を動かした。

アルバート医師により
ひまり様は、助けられ
マシュー様もお戻りになられて
力が抜けそうになる。

なぜ目を離したのか
自分を責め続けた。

だが、マシュー様は、
意識を無くした、ひまり様を
何度も確認に行き
呼吸の確認をしていた事を
わかっていてくれた。

ただ、二時間ほど経過したので
少しずつ確認の時間をあけた時におきた。

マシュー様のお陰で
心の回復をしていくひまり様。

あの日本の馬鹿げた男のせいで
身体も心も傷つけられ
マシュー様の子供ではない子を
宿して·····

どれほどショックを受け
愛するマシュー様を裏切ったと
悩まれたか
赤ちゃんだけを失くす事は
お優しいひまり様にはできず
一緒にと考えたのだろう

ひまり様のメモに書かれていたが
ピアノの部屋は、
汚れる事はなかった。
ひまり様がビニールシートを敷き
タオルで左手を覆っていたから····

タオルは、出血でひどい状態には
なっていたが·····
この冷静な考えでも
ひまり様の本気が伺える

マシュー様は、出来る限り
ひまり様に寄り添っていた。

ひまり様は、
何度も泣き叫ぶ事があった
その度にマシュー様は、
ひまり様を抱き締めて
« 愛してる »
と繰り返され、時には、
« 離して上げれなくてごめん »
« お願い、苦しまないで »
と、ご自分を責めておられた。

そんな日々の中
7ヶ月、8ヶ月までは、
少しずつ、安定を取り戻していた
ひまり様。

だが、出産が近づくに連れ
再び、不安定になり
マシュー様がいつも寄り添い
イザベル先生も足蹴く通ってくれた。

この期間のマシュー様は、
ひまり様が寝てから
仕事をされていた
秘書達も全面的に協力していた。

マシュー様は、アルバート先生に
点滴を打ってもらいながらの
生活を送っていた。

ひまり様の件は、マシュー様と私
アルバート先生とイザベル先生のみが
知っている。

マシュー様は、
ひまり様の生い立ちから
政略結婚までの流れを
私達三人にした時
あまりにもお辛そうで·····

その内容にも涙が溢れた。

だから、四人でひまり様を
守ると決めた。

無事にアーク様を出産された
ひまり様にホッとし
アーク様の誕生を喜んだ。

だが····本当に···奇跡としか
思えない····
ひまり様の漆黒の黒髪をまとい
瞳は、マシュー様である
アーク様。

あの日本人の面影は、欠片も見えない。

マシュー様以外の
ひまり様をはじめ
私もアルバート先生、イザベル先生も
奇跡だと思った。

マシュー様だけは、
アークは、私とひまりの子だと
言い切る。

このマシュー様だから
みな、マシュー様を信じ
ついていけるのだと思う。

アーク様には、マシュー様の教育を
された先生方がつく事になるが
今は、ひまり様とマシュー様からの
愛情を存分に受けて欲しい。
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