Xmas eve in2020
「知らなかった・・・いい歳してニュ-スも見てなかった・・・。恥ずかしい、ごめんな、今の聞かなかったことにして。じゃ、おやすみ。」
そう言うと、肩を落として歩き出そうとする河嶋さんに
「どうしてですか?」
と思わず声を掛けてしまっていた。
「どうして、聞かなかったことにしなきゃ、いけないんですか?」
「斎藤さん・・・。」
「今度の元旦は無理でも、その次の年があるじゃないですか。それに・・・さっきは『明日香』って呼んで下さったのに、なんで『斎藤』に戻っちゃうんですか?」
自分でもビックリするくらいに、そんな言葉が飛び出して来る。
「あの、私、河嶋さんに誘っていただいても全然迷惑じゃありません、むしろ嬉しいです。それに、河嶋さんは・・・おじさんなんかじゃありません!」
ついでに、さっきは言えなかったことまで、口からこぼれて来て、私はじっと河嶋さんを見つめる。
「ごめん・・・。」
そんな私に頭を下げる河嶋さん。
「本当はさ、今日待ってんだよ、明日香ちゃんのこと。」
「えっ?」
「吉田さんに発破掛けられてたんだ。『アラサーの男が、なにいつまでウジウジ悩んでやがるんだ。今日、明日香は閉店後30分で退店できるはずだ。イヴなんだし、バシッて決めて来い』って。」
(河嶋さん、それってつまり・・・。)
驚きの視線を向ける私。
「でも全然切り出せなくて、訳わかんないことばかり喋ってるうちに、電車降りなきゃならなくなって・・・どうしよう、どうしようって思ってるうちに、ここまで来ちゃって、もうやけっぱちになって誘ったら、閉鎖って・・・どんだけ間抜けなんだって話だよな・・・。」
といかにもバツ悪そうな河嶋さん。
「はい。それに、この場所はちょっとないと思います。」
追い打ちを掛けるような私の言葉に、少し項垂れてしまった河嶋さんが、さすがに気の毒になって
「もう1ついいですか?」
「うん?」
「初デ-トは、再来年の元旦までお預けですか?」
でも、ちょっといたずらっぽく聞いてしまう。
「い、いや!」
慌てて首を振る河嶋さんに
「私、明後日の土曜日、お休みですよ。」
と言ってみる。
「ご、ごめん。僕は仕事なんだ・・・あの今度の火曜日、僕は年内最後の休みなんだけど、どうかな?」
と慌てて言ってくれる河嶋さんに
「はい、私もそうです。是非、よろしくお願いします。」
そう答えて、私はペコリと頭を下げた。そして、頭を上げて、河嶋さんと視線が合うと、彼は嬉しそうに、でも少し照れ臭そうに笑った。
そう言うと、肩を落として歩き出そうとする河嶋さんに
「どうしてですか?」
と思わず声を掛けてしまっていた。
「どうして、聞かなかったことにしなきゃ、いけないんですか?」
「斎藤さん・・・。」
「今度の元旦は無理でも、その次の年があるじゃないですか。それに・・・さっきは『明日香』って呼んで下さったのに、なんで『斎藤』に戻っちゃうんですか?」
自分でもビックリするくらいに、そんな言葉が飛び出して来る。
「あの、私、河嶋さんに誘っていただいても全然迷惑じゃありません、むしろ嬉しいです。それに、河嶋さんは・・・おじさんなんかじゃありません!」
ついでに、さっきは言えなかったことまで、口からこぼれて来て、私はじっと河嶋さんを見つめる。
「ごめん・・・。」
そんな私に頭を下げる河嶋さん。
「本当はさ、今日待ってんだよ、明日香ちゃんのこと。」
「えっ?」
「吉田さんに発破掛けられてたんだ。『アラサーの男が、なにいつまでウジウジ悩んでやがるんだ。今日、明日香は閉店後30分で退店できるはずだ。イヴなんだし、バシッて決めて来い』って。」
(河嶋さん、それってつまり・・・。)
驚きの視線を向ける私。
「でも全然切り出せなくて、訳わかんないことばかり喋ってるうちに、電車降りなきゃならなくなって・・・どうしよう、どうしようって思ってるうちに、ここまで来ちゃって、もうやけっぱちになって誘ったら、閉鎖って・・・どんだけ間抜けなんだって話だよな・・・。」
といかにもバツ悪そうな河嶋さん。
「はい。それに、この場所はちょっとないと思います。」
追い打ちを掛けるような私の言葉に、少し項垂れてしまった河嶋さんが、さすがに気の毒になって
「もう1ついいですか?」
「うん?」
「初デ-トは、再来年の元旦までお預けですか?」
でも、ちょっといたずらっぽく聞いてしまう。
「い、いや!」
慌てて首を振る河嶋さんに
「私、明後日の土曜日、お休みですよ。」
と言ってみる。
「ご、ごめん。僕は仕事なんだ・・・あの今度の火曜日、僕は年内最後の休みなんだけど、どうかな?」
と慌てて言ってくれる河嶋さんに
「はい、私もそうです。是非、よろしくお願いします。」
そう答えて、私はペコリと頭を下げた。そして、頭を上げて、河嶋さんと視線が合うと、彼は嬉しそうに、でも少し照れ臭そうに笑った。