LOVE and DAYS…瞬きのように
「あっ、ミツルがマンションの下に着いたってさ」
携帯に届いたメールを見て、シンさんが言った。
「ミツルも呼んでくれたんですか?」
「うん。真由ちゃんにもメールしといたから、たぶん来ると思うよ」
話しているそばからチャイムが鳴った。
玄関まで出迎えると、そこにはミツルと真由ちゃんの姿。
「こんばんは~、莉子ちゃん」
「真由ちゃん! ミツルとふたりで来たの?」
「ううん、ちょうど下で一緒になっただけだよ」
何食わぬ顔で、真由ちゃんはそう答えた。
……あの学祭の一件以来、また親友に戻ることができたあたしたち。
あの日、真由ちゃんはミツルに告白しなかった。
ミツルの本心を知った以上、気持ちをぶつけても気まずくなるだけだから、と。
そしてミツルは、例の女子高の子と、いいかんじの関係が続いているらしい。
真由ちゃんの気持ちを知っているあたしとしては、ちょっと複雑な気分。
「ねえ、あいつもいるのに、呼び出して嫌じゃなかった?」
小声でたずねると、真由ちゃんは首を横に振った。
「そんなことないよ。みんなで集まるの楽しいもん」
「そっか……うん」