LOVE and DAYS…瞬きのように

「雨でバイト休みになったから会いに来た。てかお前こそ何してんだ?」

「何って……散歩だよ」
 

ノブさんが来てたから出てきた、とは言えずに言い訳する。


すると健吾は少し考えてから言った。


「俺の住んでる部屋、今から行くか?」

「え? でも」

「今日は先輩がいねぇから、気使わなくていい」
 

もしかして、何か察してくれたのかな……。


「うん。行く」
 

あたしはうなずいてバイクに乗った。

 




健吾が住んでいる部屋は思ったより近くて、20分ほどで着いた。


「せまいだろ」

「……ん」
 

健吾の言葉に思わず同意するあたし。

部屋は8畳のワンルームで、ここに男ふたりが住むのはかなり窮屈そうだ。


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