クールな彼の甘苦い罠




コートに目を向けるとコーチの周りに集まる部員たち、その中にはもちろん平石もいる。

後ろ姿なのに、すぐわかっちゃうんだ

ずっと後ろ姿を見てきたから。



気がつくと見たことない女の子たちもうちの学校の観客席に集まっていて

「 紫月や稜矢目当ての女の子たち。」


って茉由ちゃんが言う、

そりゃ、モテるよね。


女の子たちは2人を見て「かっこいい」を連発している。





私はコートで動く平石をじっと見てた、


試合開始まではあと少しあるみたい。




『 あ、あの子。紫月くんの元カノじゃん。』





後ろで聞こえた声に私はビクッと体が反応する。


それと同時に、「 茉由ちゃん 」って
茉由ちゃんを呼ぶ声が後ろからした。



私は反射的に振り向いてしまい、

あ、、、

心拍数が勝手に早くなるのがわかる



「 天音ちゃん?!」


って 茉由ちゃんは驚いた様子で、

天音(アマネ)と呼ばれた可愛い女の子は
あの時の写真の子、ーーーーてことは、


平石の元カノ。



「 来ちゃった。」

って 可愛く笑い、茉由ちゃんの後ろの席に腰掛けた。



「 あの子、平石の元カノ」
「 …ほんと?! 何で来てるのよ 」

私は菜桜にしか聞こえないくらいの小声で伝え、
菜桜は眉間を寄せて私の方を心配そうに見る









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